働く上で感情が求められる労働を感情労働と呼びます。肉体・頭脳労働に次ぐ新しい概念で、労働者が感情をコントロールすることで報酬につながります。これまでは、肉体労働と頭脳労働の2つが一般的な労働スタイルでした。肉体労働はいわゆる「ブルーカラー」、頭脳労働はいわゆる「ホワイトカラー」と呼ばれるものです。
感情労働では「表層演技」と「深層演技」の2つの応対術を活用しながら業務に取り組みます。表層演技とは、内面の感情に関係なく表面的な演技で感情を表す応対術です。一方、深層演技は自分の本来の感情を表層演技で表出する感情に近づける応対術です。どちらも高度な感情のコントロールが求められる重要なテクニックです。
もしかすると、そもそも感情労働の適性が自分にはないかもしれません。感情労働に向いていないのは共感性が極端に高い人です。共感性が高いと「共感疲労」になりやすく、それが大きなストレスにつながります。感受性が強く好奇心旺盛な人は注意しましょう。また、社会的使命感が強い人も共感疲労になりやすい傾向にあります。
ストレスでうつになってしまったら、仕事を休む必要があります。労災認定が下りれば、療養補償給付か休業補償給付を受給できます。労災申請の手順を紹介するので参考にしてください。また、相談窓口を積極的に活用しましょう。
ストレスに悩んでいる人は、個人で行えるメンタルヘルス対策に取り組みましょう。ストレス解消のために、仕事のことを忘れられる時間を作ってください。完璧を目指さず、だらしない自分を受け入れることも大切です。
ストレスに潰されないために、まずは自分がストレスを受けやすい環境にいることを理解しましょう。感情労働は働きがいのある労働スタイルです。だからこそ、その裏に潜むリスクについても理解しておかなければなりません。